ホ別いちご

ホ別いちごとかG基盤なんて言葉が飛び交っていて、まるで出会い系の掲示板は暗号のようだ。
おっさんの若い頃はポケベルなんてものがあって、数字しか受け取れない機能上、全てのメッセージは数字だった。
999=サンキュー、0909=ワクワクみたいな。
単なる語呂合わせではあるのだけど、使っている人にしかわからない、という優越感もあったように思う。
今は日本語環境も整っていて、自分の意志や希望を伝えるのに暗号めいたものを使う必要はない。しかし、ケースは違えど、そんなポケベルの優越感みたいなものもあるように思う。言葉の意味が分からない相手はお断り、みたいなハードルだ。
用語解説のサイトを手繰って、暗号を解読していく。ホ別いちごは、ホテル代別15000円と言う事か、なるほどである。
割り切り掲示板で、割り切った出会いを求めるための意識共有はしたい。買う方のマナーだろうし、僕も優越感は持ちたい。
ワリキリ
一つ一つの言葉を調べて行って、ようやく全解読に成功する。誰が始めたかはわからないが、よくもまあ、こんなちょっとユニークな略語を思いつくものだ。
そして、上手くコンタクトを取ることができて、ホ別いちごの女の子と会うに至った。
現れたのは、まだちょっと初々しさが残るかわいい系の女の子だった。この子と今日はホ別いちごか、と思うと0909する。
「ホ別いちごだよね?」と、僕は彼女に条件を確認する。
すると、彼女は「この人は何を言っているんだろう?」と言った感じできょとんとしている。
使い方を間違っていたかな?と不安になっていると、やがて、彼女は「あーあーあーあー」と納得したように言った。
「15000で。ホテル代は別ね。いいですか?」
略してないじゃん!
いつも、ネット上に打っている文言も、発音すると意味が分からなくなるそうだ。
これはもう、物心ついたときからメール文化があって、コミュニケーションをテキストで取る世代ならでは、と言ったところだろう。
そんな彼女に、僕は999と答えた。
お金が欲しい
お金くれる彼氏